昭和44年90月06日 夜の御理解



 御祈念。初めての、それこそ前代未聞の御祈念。御神前で祖先賛辞があった。今日、午後から日田の丸亀という、酒屋さんの御主人が、参拝して見えられました。まあいろいろ、まあ大変な、まあ立派な方ですね。今現在、番頭さんが16名おるそうですが、その16名の内、3名までがまだ17~18の、まあいわば昔で言うなら小僧さん。その人達が、持たないだけで、他の14人の方ですか。
 はぁ全部それも素晴らしい新車の、自家用車を皆んな持っとるそうです。私それ聞いてから、その話が嘘じゃないなと、私思いましたんですよ。その生き方やり方というのがね。とにかくその自分一人の為の、もう自分一人が儲かりゃいいと、言った様な考え方じゃないのですよね。もうですから経理全てが、そのガラス張りの在り方だそうですから。その代わりに、私の方の番頭達に言っておる事は。
 二人で三人分働いてくれという事だそうですね。だから二人で三人分の給料を払う。能率が上がると、それがその賞与でみんな返ってくる。ですからもう月々その賞与の高が分かるわけですよね、売上、どれだけ売り上げたから、はあ今月の賞与はいくらという風にも分かって来るように、そのような生き方らしいんです。それがやはり特別な成績を上げておるという、まああの、本当にあの、その方、まあご夫人の方ですけれども、女主人ですけれども。まだ年は50歳だそうです。
 本当にあの世の中には変わった人があるもんだなと、私は今日はつくづく関心したんですがね。その方が色々信心信仰談になった時に、本当を言うたら神様はおんなさらんのだという事を言うんですね。その時私が頂きます事がそうだという事。という事はどういう事かと言うと、その巡りとお道では巡りと言ったり罪とか罪行。ね。罪の意識と言った様な物も、だから神様がござらんのですからないわけです。
 罪悪感という物が、神様がござらんから無い訳です全然。だからそこからそこから頂けれるのがお道の信心だ。ですから私共はここんところがね、素晴らしいな。それでいてなら合楽のごひれいを聞いてお参りをして見え、これからもまたお参りをさせて頂くと言っておるのですから、そのうそこからの信心が大事だという事です。神様がないという所にはもう、ならおかげもなからなければ、罪もめぐりもない訳です。
 だからそこから、信心の出発をすると素晴らしい。例えば今日の天津祝詞なら天津祝詞。天津祝詞によって、六根清浄清められる。そこにはもう何もない。いわゆる空しゅうなると言うか、御霊様の前に上げる祖先賛辞がそこにあって。そして最後におかげは和賀心にありという天地書府けがある。そこに神の発見がある。その神様はどういう神様かと言うと、ある物は神愛のみ。
 氏子可愛いという一念だけの神様であると悟らせて頂く時にです、痛いことも痒い事も降る事も、照る事も神様の御慈愛現れであり、神愛の現れであると頂けれる。そこからすっきりした本当の信心が育つんですね。私は今晩の御祈念から、今日お昼お取次ぎさせて頂いた、その丸亀という酒屋さんの御主人の事から、合わせてそう言う様な事を感じますですね。ですから罪の意識という物が、神様がないのですからない。
 ただそこからですね。いわゆる天津祝詞、いわゆる六根清浄清まるという事。人間が清まっていくいわゆる欲得を離す。その丸亀の御主人じゃないけれどもです。自分だけががめようというのじゃなくて全部の者が。例えば番頭さん達に至るまでが自家用車の買えれる、自家用車で通うて来れれる位な、その物を一緒に頂いて行きよりなさるという事。これが六根清浄。
 いわば清まるという事人間が貪欲にならないという事。次にはないという事空しゅうと。いわゆる祖先賛辞である。何もない神様はない。そこからそれでも矢張りこれからお参りさせて頂こうと、こう言うておられる。いわゆるあの天地書附。おかげは和賀心。いわゆる和らぎ賀ぶ心というものを、愈々求めて行く所に、そこからおかげという物は頂けるのじゃなくて、もう現れて来るのである。
 願わんでも頂けて来るのである。私は金光様の御信心のおかげってのは、そんなもんだ。いわゆる和賀心にあるのであって、願うたから、すがったから頂く間、まだ罪があったり、めぐりがあったりする、すっきりしない信心。都合の良い時だけは有り難い、都合の悪い時には、これほど信心するのにと言った様な結果にすらなりかねない。そういう私はすっきりしない信心から。
 本当に神はないというところから、一切のなら罪行、罪と言った様な物もないと悟る。そこから、神様を発見する、そこに和賀心。和賀心になるために、祓い清めが必要なのである。そこから生まれて来る和賀心。その和賀心に願わんでも、頼まんでも現れてくるおかげ。そういうおかげの中に浸らせて頂くという事が、金光大神の私は教えられた道であるという風に思うですね。
   どうぞ。